なんと!サントリーホールで無料のコンサートを観てきました。オルガンのみの小編成です。

無料、または格安コンサートを探し求めてはや10数年。
なんと、今回は一流ホールであるサントリーホールにてランチタイムの無料コンサートを聞いてきました。

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地方の市民会館や学校などではよくある無料コンサート、サントリーホールでのそれがあると知り、ダメ元で申し込みしてみたら、席を確保できました。

ま、平日の昼間という、良い子の皆んなは仕事をしている時間帯。
案の定、若い人と年配の人が多く、若干後ろめたい感覚はありますが、気にしません♪


前回このホールでのコンサートは、法政大学のコンサート。あれ?てっきり今年の出来事かと思いきや、昨年12月のことだったんですね。

その時はフルオケだったのですが、本日ソロでの演奏ということ。でも音圧は負けて無い。さすがパイプオルガン。

さて、奏者と曲目の紹介をしておきます。




オルガンを弾くのはニコラ・プロカッチーニ氏。イタリア生まれで現在日本在住らしいです。

1 J.S.バッハ
  前奏曲とフーガ ト長調 BWV541

2 モーツァルト
  『ああお母さん、あなたに申しましょう』による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)K.265(300e)

3 プロカッチーニ
  『たなばたさま』の歌による即興演奏

4 ヴィエルヌ
  24の幻想曲集 組曲第3番 作品54より 第6曲『ウェストミンスターの鐘』


では、各曲の一言感想を

まずはバッハ。
やはりパイプオルガンの王道ですね。
ホール自体も楽器のようで、空間、オーディエンス、奏者、オルガン引っくるめて音が迫ってくる。
で、この曲ト長調なのに、重厚で圧巻。
アレンジや演奏だけでなくパイプオルガンの存在感も際立っている。

次はモーツァルト。
数えたら14の変奏曲でした(笑)。
最初の演奏はオーソドックスに。
2番目はさらにきらきら感を増やして楽しい雰囲気の演奏。
3番目ではペダルを多用し、重厚な雰囲気を醸し出す。
4番目で一転、まるでクリスマスシーズン前の楽しい空間を表現したような演奏。
5番目では再び重厚な雰囲気になるが、さらにパイプの良さを活かしている。
6番目も軽やかな演奏。まるで小鳥のさえずりのよう。
7番目はまるでピアノで連弾しているよう。早いパッセージですが、一つの音が粒だって聞こえる。
8番目は豪華絢爛。一瞬宇宙戦艦ヤマトで出てくるガミラスのテーマを彷彿とさせますが、全体的にはきらびやか。
9番目は短調。まるで葬送曲のよう。このテーマでこういう表現ができるのか。
10番目は・・・どこかで聞いたことのあるような気が。あ!栗コーダーカルテットの酷似している!
11番目になるとそろそろネタ切れなのか、これぞモーツァルトという雰囲気の曲調。
12番目はなんと牧歌風。シンプルなメロディーだからこういうアレンジでガラリと雰囲気が変わるのかな。
13~14番目はおまけ的な感じですが、モーツァルトがリラックスしながら貴族の前で軽~く弾いたらこうなっちゃったという雰囲気です。

さて、ここまではパイプオルガンという巨大楽器の入力デバイスの前に陣取っていた奏者ですが、なぜか席を立ちます。

あ、そういえば会場に入る時にこんな掲示があった。

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なんと、こんなところまでリモートですか(笑)。

そういえば開演前に撮影した写真ではステージ後方のパイプオルガンに加え、ステージ中央にオルガンがあり、電線が伸びています。

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え?
これで小オルガンとパイプオルガンを同期して演奏しちゃうってわけですか。
でも、なぜわざわざ2曲ずつ別のオルガン(実際には1.5台??)でえんそうするのかな。

で、3曲目の演奏です。
あれ?
即興演奏?
プロカッチーニ???
なんとこの人、日本のたなばたにインスピレーションを受けて演奏するらしい。
小オルガンの前に座り、楽譜を少しの間手に取ってイメージを膨らませているのでしょうか?

曲はクラシックというよりジャズに近い感じ。
なんとなく大野雄二を思い出しました。
途中気づいたのですが、足で演奏している音がすごく高い音。
あ、普通のパイプオルガンだと足は低音パートを担当するというイメージなので、それが理由で楽器(端末)を変えたのかな?
でも、小とパイプで出る音が違うとしたら演奏しにくいだろうな。
いや、そもそもピアノやオルガンのような精神分裂症でないと演奏できないような楽器の場合(ひとつの例えね)、様々な演奏方法に対応できるというのがデフォルトなのかもしれないですね。
自分には絶対できない芸当っす。

そして、最後の曲。
ヴィエルヌという作曲者は知らないけど、曲はまるで学校のチャイム(笑)。
それだけにとっつきやすくはあるが、安っぽい音ではありません。
なんせリモート・パイプオルガンですからね(意味不明)。

チャイムを様々な変奏で魅せて、終盤ちょっとだけカエルの歌っぽいフレーズからのフィナーレ。
いやー、何度聞いてもたった一人でこの音を出すんだからオルガンってすごいな。

アンコールはありませんでしたが、日本在住中のニコラ君、壇上で笑顔で会釈して帰っていきました。
今日も楽しかったですっ!

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aquavit103

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丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。