ディオ (Dio) は、アメリカ合衆国出身のヘヴィメタル・バンド。
HR/HMバンド「レインボー」や「ブラック・サバス」の元ボーカリストでもあった、ロニー・ジェイムス・ディオが主宰するグループ。1980年代のメタルムーブメント初期から活動する存在であったが、2010年 ロニーの死去により消滅した。
【ロニー・ジェイムス・ディオとの出会い】
言わずと知れたRAINBOWの初代ヴォーカリストであるロニー。
本名は、なんかイタリア人っぽい名前(失念)。
確か昔BURRN誌で読んだインタビューでは幼少の頃よりトランペットを学んでいて、肺を鍛えられたとか。
自分がハードロック/ヘヴィーメタルにハマったのは、IRON MAIDEN のファーストアルバムですが、その際友達から借りたカセットテープ(!)のB面に収録されていたのがRAINBOWの名盤、「RISING」だった。
当時、既にRAINBOWからロニーは脱退しており、BLACK SABBATHにいたハズ。
しかし、今と違いネットで情報が簡単に入手できる時代ではなく、加えて14歳の身には好きなだけレコードが買える環境でもなく、ただひたすら『この歌手の歌はすごいな』という印象だった。
RAINBOWのアルバムはロニーの圧倒的な声量の魅力だけではなく、リッチーの独創的な曲作り、コージーの芯の太いドラミング、時にはプログレバンドと間違うほどの長い曲作り、ソリッドなギタープレイ、幻想的な歌詞の世界観(時を同じくしてスティーブン・キングにもハマル)などなど・・・
その後高校の友人に勧められてDIOというバンドを知るようになる。
つまり、導入はRAINBOW、BLACK SABBATHを飛び越えてDIOに陶酔していった。
【DIOのアルバムとの出会い?】
う~ん、正確には覚えていないが、スタジオライブテイクのような「King Of Rock And Roll」のシングルを最初に購入(または借りた)ような気がする。今調べてみると1986年の作品。この曲が収録されている「SACRED HEART」が1985年の発表なので、後からシングルカットされた作品だったようだ。
確か12インチシングルなので、LPレコードと同じ大きさだったような気がする。
その後購入したのがたぶん「THE LAST IN LINE」。
1984年に発表されたセカンドアルバムだ。
これでぶっ飛んだ。
なんせメタル界の至宝とも呼べるアンセム「WE ROCK」を筆頭に、表題曲の「THE LAST IN LINE」のロニーの咆哮は特筆もの。
数々の佳曲を織り交ぜながらアルバム最後を飾るのは「EGYPT(THE CHAINS ARE ON)」。
この曲が好きで一時期、毎日のようにアルバム全編を聞きまくっていたな。
平行してもちろんファーストアルバムである「HOLY DIVER」も聞きまくり「STAND UP AND SHOUT」にノックアウトされる。
おや?
そういえば初期アルバムに毎回顔を出すこのキャラクターはなんだったんだ?
聖書に出てきそうでもあるし、SF映画(たぶんB級)の敵キャラにもいそうだ。
いずれにしてもRIOTのマスコット、マイク・ティオアに比べればかなりマシ(笑)。
話がそれたが、その後DIOへの興味は「DREAM EVIL」で急速に後退する。
【DIOのライブ】
実はDIOのライブは1回しか見たことがない。
それをいえば、ロニー・ジェイムス・ディオ本人のパフォーマンス自体が後にも先にも2000年の「MAJICA」発売に伴うツアーでのことだった。
ロニーが生まれたのは1942年。
DIOとして来日したのはわずか8回。
2000年に見たときは確か新宿リキッドルーム。移転する前ですね。
当時の収容人数は700人。
頻繁に行くクラブチッタ川崎のそれは1,300人だからおよそ半分の規模だ。
確かに後ろの方で観たが、その割にロニーが近くにいるように感じた(背はちっちゃいけど)。
ロニー師匠、御年58歳の時だ。
当時のセットリストがネット上に落ちていたので、参考までに。
2000年6月25日、26日。どちらかの日付か覚えていないが、26日は月曜日なので恐らく25日に行ったに違いない。
セットリスト ↓
1.SUNSET SUPERMAN
2.INVISIBLE
3.STAND UP AND SHOUT
4.ONE NIGHT IN THE CITY
5.ALL THE FOOLS SAILED AWAY
6.MAGICA
7.LORD OF THE LAST DAY
8.FEVER DREAMS
9.FEED MY HEAD
10.ERIEL
11.CHALLIS
12.AS LONG AS IT'S NOT ABOUT LOVE
13.LOSING MY INSANITY
14.OTHERWORLD
15.MAGICA(REPRISE)
16.HOLY DIVER
17.RAINBOW IN THE DARK
ENCORE
18.THE MOB RULES
19.THE LAST IN LINE
ENCORE 2
20.GYPSY
21.DON'T TALK TO STRANGERS
ENCORE 3
22.MAN ON THE SILVER MOUNTAIN
23.LONG LIVE ROCK'N' ROLL
ENCORE 4
24.WE ROCK
すげーなー。
4回もアンコールに応えたんだなー(うろ覚え)。
しかし、このライブでは何を隠そう痛恨のミスをしてしまったのでした。
当時、新宿なんてめったに行く用事もなく、お上りさん的な知識のみで電車に飛び乗ったのですが、心配過ぎてあまりにも早くついてしまうという事態に。
で。
ふと見ると、気になっていたキング原作の映画「グリーンマイル」が近くの映画館で上映中。
何をトチ狂ったのか、時間つぶしにと映画を見てしまいました。
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この映画の上映時間はおよそ180分。3時間ですよ。
えぇ、ご推察の通りすっかりDIOのライブには遅刻したわけです。
当時、「MAGICA」アルバムでDIOが復活した!と狂喜乱舞して行ったにも関わらず、です。
あまりのショックにどの辺で入場したのかも覚えていませんが、会場はすっかり温まっていました。
繰り返しになりますが、この時ロニーは58歳ですよ。
それが、もう、ものすごいパフォーマンスで、アンコールに突入したのに声量は衰えず、むしろどんどんつやが出てくる感じだったのは覚えている。
大好きなEGYPTが演奏されなかったのは残念だったが、基本大満足のライブだった。
当時のラインナップは恐らく以下のようなものだったに違いない(急遽来日メンバー変更等なければ)。
ボーカル:ロニー・ジェイムス・ディオ
ギター:クレイグ・ゴールディ
ベース:ジミー・ベイン
ドラムス:サイモン・ライト
キーボード:スコット・ウォーレン
と、結局これが最初で最後のDIOライブとなりました。
【再度DIOにハマっている理由】
では、今更なぜDIOにぞっこんなのか。考えてみました。
1.もちろん旧作のマテリアル自体が秀逸なこと
若いころハマっていたDIOのアルバムといえば、「HOLY DIVER」、「THE LAST IN LINE」、「SACRED HEART」の3枚です。どれも佳曲、名曲そろいで今でも楽しめる楽曲。
2.クレイグ・ゴールディ時代のアルバムも良し。
当時「DREAM EVIL」アルバムは所有していました。LPで。今聞くとどれも良い曲なのになぜかヘビーローテーションにはならなかった。
次作「LOCK UP THE WOLVES」も所有しており、こちらも同様の理由で(曲は良いのに)自分自身がDIO離れしていきつつあった時期だった。
3.トレイシー・G時代のアルバムでおや?
さて、その後ギタリストがトレイシー・Gに変わる。
彼はプレイスタイルだけでなくその容貌も今までの「容姿端麗系」ギタリストとは一線を画していた。ギターの音も、だ。
音質はヘビネスさを増し、弾き方も荒々しい。
この頃、ヘビーメタルの世界でもよりヘビィでダークなジャンルが確立されていったのではないかと記憶している。ポップなメロディよりもむしろアグレッシブさやいわゆるデス声を多用するバンドが増えていった。
ロブ・ハルフォードがJUDAS PRIESTを脱退し、FIGHTでよりダークでコアなバンドを始動させたことをみても時代の流れがDIOのアルバムにも影響を及ぼしたのではないかと思われる。
で、当時、アルバム「STRANGE HIGHWAYS」、「ANGRY MACHINES」はアルバムアートもそれまでのDIO作とは一線を画し、食指が伸びるようなものではなかった。
STRANGE HIGHWAYS:まるで中国占星術にハマるロボットのよう
ANGRY MACHINES:近未来を思わせるイラストはちょっと気になったが、音が・・・(当時感想)
しかしだ。
いま改めて聞いてみるに、当時齢50を超えているロニーが曲調だけでなく、歌い方も変えている(ように聞こえる)。
その年で、なんというチャレンジングな精神!
というのが今の感想。
そして、当時大嫌いだったトレイシー・Gのプレイも今聞くとそれほど気にならない。
いや、むしろDIOに新しい風を吹かせた、という見方もできる。
ま、若手プレイヤーを発掘するのがウマイロニーのこと(彼の奥さんは敏腕プロデューサーだしね)、失敗しても次のギタリストを探せばいいや、くらいに思っていたのかも。
この後、ライブにも行った「MAGICA」アルバムで昔の路線に戻ったDIOに傾倒するのだが、あれ?そういえばロニー生前の最後のアルバム「MASTER OF THE MOON」は聞いたことがないな?
急いでチェックしなきゃ!
Author:aquavit103
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丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。
コメント
僕はヘビメタは聞かないけど、ハードロックは聞きますね。VAN HALENはハードロック??
中学1年生から友人の影響でビリージョエルが入口になって洋楽が好きになりました。
どちらかと要ったらミーハーな方が好きでしたね(笑)
で、、、この記事のサムネイルを、見た感想を。。。。
え?今流行りの「きつねダンス」???と思って読んだら壮大なDIOへの思いでした!
(ちょっと、コメント躊躇しちゃったけど、、、、いいですよね~)
ワンチャン
2022/07/04 20:58 URL 編集 返信まずはヘビメタネタにコメント頂き、びっくりしてます(笑)
ビリー・ジョエル。
ボクも大好きです。
彼の作品は独創的で英語の発音もキレイなので、英詩の勉強になりました。
まさに中学生のころにハマっていましたね。そこからいつのまにかヘビメタ少年になりましたが。
VAN HALEN はハードロック、でしょうか?
自分的には好きな音楽はジャンル関係なく好きです。
ゴリゴリのメタルバンドにも素敵な旋律の曲はゴマンとあるし、DIOは圧倒的な歌唱力を持つシンガーですから(故人だけど)、ぜひ聞いてみることをお勧めします。
「Don't talk to strangers」などは美しいメロディを謳いあげるロニー・ジェイムス・ディオの真骨頂を味わうことが出来ます。
で。
きつねですが(笑)
メロイック・サインと呼ばれていて、ロニーお得意のポーズですね。
ライブでは拳を握って突き上げたり、人差し指を立てたり(隣の指はダメよ)、オーディエンスが各々楽しむわけですが、メタル界ではメロイック・サインが多いですね。
103
2022/07/05 10:47 URL 編集 返信