初めての楽団のコンサートへ行きました。
場所はリリア川口。地元を荒らすのもなんなんで、bunaibuさんに声をおかけしご一緒することにしました。
開演は午後からなので早めに待ち合わせて昼食へ。
bunaibuさんにお願いしてオイしそうな蕎麦屋をチョイスしていただきました。
あれ?
ロケーション的には荒川からすぐ近いのでサイクリストが立ち寄るのに最適ですね。
例によって食べるのに忙しくて写真を撮り忘れていますので、公式HPの写真をお借りいたします。
店の佇まい自体、町に古くからあるような『大量だけど格安蕎麦屋』というのとは一味違う高級感を醸し出しています。
あれ?
写真のバックに写っているのは以前取引があったNIPPOさんですね。
ま、もう関係ないけど♪
さて、お店に入ると休日のお昼時間直前だというのに半分の席が埋まっています。
事前に電話で席を確保しておいて頂きましたのでスムーズに着席。
カミさんとbunaibuさんは鴨つくねそば。
鴨せいろっていうのは良く聞くけど、敢えて鴨つくねにこだわったんですね。
鴨せいろに比べると、つけだれの「鴨感」は少なかったですね。
bunaibuさんの奥さんは天付きせいろ。
小皿、つゆ用徳利、つゆ用湯飲みは似たようなデザインですが、どうやらお店専用に作っているようですね。「
禾」のマークがありました。
小生のチョイスはぶっかけそば。
え?ぶっかけはうどんの専売特許じゃないの??と思いましたが、ちょっと変わったメニューなので注文します。確かにぶっかけっぽくそばの上にダイコン千切り、ネギ(ワケギ)、鰹節、刻みのり、蕎麦がき(? でいいのかな?)が乗っているところにつゆをぶっかけます。
この蕎麦がきのようなもの。
どうやらお米と混ぜたものを揚げているようで、まるでお茶漬けに使うようなおかきのように香ばしくて美味です。
そしてカリカリ感がしばらく続き、そば完食後も一粒一粒お箸で拾い、堪能しました♪
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さて、いよいよコンサートへ向かいます。
記録のために曲目その他を記しておきます。
<小休止>
指揮:川崎嘉昭
リリア自体は何回か来たことがありますが、いつもはパイプオルガンがある小さめのホール。
いや、それでも決して室内楽しか演奏できない・・・というほど小さなホールではないですよ。
今回はメインホールでさらに大きな会場。
なかなかレトロ感が出ていますが、演奏が始まって驚いたのはピアニッシモの音もしっかり聞き取れること。
音響設計が良いのでしょうね。
ほら、椅子を見るとレトロ感がわかるでしょ?
木材、ふんだんに使ってますね~♪
さて、今回のプログラムですが、恐らく今年生誕250周年の
ベートーヴェンに合わせて「
英雄」をメインナンバーにしたと思うのですが、個人的に一番楽しみにしていたのは「
未完成」。
コレ、たぶんコンサートで聴くのは初めて。
で、この曲を知ったのはヘビメタ繋がりです(笑)。
ブラジルが誇る世界的に有名なヘビメタバンドである
ANGRA(アングラ)の記念すべきファーストアルバム『Angels cry』に収録されているのが「
未完成」です。
もっともライナーノーツには日本語表記でも「UNFINISHED ALLEGRO」としか書かれていないので、しばらくは
シューベルトのそれとは思いもしませんでした。
このアルバムの発売は1993年。
VIPERというバンドでそこそこの成功を収めていたアンドレ・マトスはバンドを脱退し新しいバンド
ANGRAを結成。
そこには音楽の方向性の不一致があったようで、当時流行のスラッシュメタルに傾注する他のメンバーと、あくまでもクラシカルなアプローチを目指すアンドレとの間に確執があったようである。
もちろん、
未完成からのフレーズはわずか1分足らずであるが、ヘビーメタルの名盤に多い『イントロは静かなスタートで少しづつ盛り上がって1曲目のファストチューンで爆発』というスタイルを踏襲している。
まさにクラシックのフレーズをイントロに起用しつつ、ヘビメタの先駆者たちに敬意を払う、そんな王道を行く作品である。
蛇足であるが、故人であるアンドレ・マトスの高いキーを持つ歌声は女声にも似ていて、本アルバムでカバーしているケイトブッシュの「嵐が丘」はまるでオリジナルの歌声が別の編曲で奏されているかのよう。ワタシはこの歌、このアルバムで生まれて初めて聞きました。
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さて、大分話が脱線したので、コンサートに戻します。
メンデルスゾーンの
リュイ・ブラースは予め動画サイトで予習をしていたので、イントロから引き込まれます。曲紹介によれば戯曲の序曲ということですが、その内容が今どきの2時間サスペンスもビックリのドロドロ愛憎劇。テーマの重々しさをうまく表現していてあっという間に終わってしまいました。
そしてお待ちかねの
未完成。
コントラバスの重々しい低音にかぶさるようにヴァイオリンのメインテーマが奏されます。細かいパッセージながらもピアノでか細い音量ですが、会場のほぼ中央に居た我々にはすぐそこで弾いているような錯覚を覚えるほど細かい表現まで聞き取ることが出きます。
普通第4楽章まで作られるはずの交響曲が2楽章までで終了。それにしても同じ楽章の中でも暗いテーマと明るい曲調が交合に出てくるのに全く違和感がないですね。というかむしろ美しい。やはり陰と陽は表裏一体、一対で表現される美しさなんですね。
英雄はその作曲時のエピソード(尊敬していたナポレオンが俗物だと知り献呈を取りやめる)のように
ベートーヴェンの性格が良くわかる、そして彼のその後の交響曲を彼ならではの作品にあらしめるような斬新な手法など、好きな曲なのですがなぜか睡魔に襲われます(笑)。
ま、だれかが言っていたけど、素晴らしい音楽こそ気持ちよくなって眠くなる らしいのですが、前日の寝不足がたたったのかな?
いや、
英雄のCDは家にあるので、決して嫌いな曲じゃないんですけどね。
そんなわけで、美しい音楽で眠りの淵に誘われるほど演奏も素晴らしく(どんな誉め方だよ)、この楽団にも興味を持ちました。
彼らの
公式HPをみてもいまいちよくわからないのですが、「霞が関」って、埼玉の地域名ですよね?
まさか官僚の巣窟ではないですよね??
楽団スタートしたのが2004年ですから15年そこそこ活動しているわけですね。
それでも21回の定演ということは、練習時間がすごーく長いのかも知れませんね。
次回は10月に定期演奏会があるそうですよ。
おっと、終演後アンコールに応えて演奏したのはやはり
シューベルトの小品、An die Muzik でした。
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コメント
蕎麦、サイクリングの途中で食べたら一味違ったかもしれませんね。機会があったらまた違ったメニューを食べましょう。
クラシックの名曲というのは様々な音楽に影響しているようですが、ヘビメタにもですか。こういうことを知っていると、曲を聴く楽しさも広がりますね。
楽しいひと時でした。お誘いいただきありがとうございました。
bunaibu
2020/02/29 20:03 URL 編集 返信昔のソバ屋は定番メニューが多かったような気がしますが、最近は独自に新しい料理を創作している店も多いのでいろいろ試すのも良いですね。目指せ全メニューコンプリート!なんちゃって♪
クラシックとヘビメタの相性の良さは結構昔から言われていることで、特に超絶技巧を得意とするミュージシャンにはクラシック曲のカバーが多いような気がします。
ちょっと思い出すだけでも、「展覧会の絵」「パガニーニの24の奇想曲」「第九」「新世界より」「荒城の月」「ペールギュント」・・・
枚挙に暇がありません。
103
2020/03/01 11:26 URL 編集 返信私はただ気に入った音楽をボオ~と聴いているだけなので、恥を晒すようですが、こういうことはほとんど知りません。
「エリーゼのために」を原曲にした情熱の花とかキッスは目にして!ぐらいは浮かびますが(笑)
103さんは色々詳しいですね!
bunaibu
2020/03/02 21:20 URL 編集 返信そういえば歌謡曲でもロックをカバーした曲が結構ありますね。西城秀樹のYMCAを筆頭(?)に、野口五郎は大の洋楽好きとして有名ですし、マイフェイバリットバンド、RIOTの70年代の曲のカバーを日本のアイドル歌手が歌ってました。
103
2020/03/03 12:13 URL 編集 返信