松戸シティフィルハーモニー管弦楽団の第42回定期演奏会へ行きました。演奏開始後0.1秒で涙腺崩壊です(笑)

コロナの自粛活動により2020年は多くのコンサートが中止や延期になりました。
10月から世界的に、11月からは日本でも1日の感染者数がうなぎ上りで鎮静の動きが全く見えません。そんな時にコンサート?と疑問を持つ方もいるでしょうが、個人的には「人の移動による他者との接触」が感染リスクを高める要因だと思っています。

幸いに職を変えて電車通勤をしなくても良い状態が続いています。
加えて普段の生活では買い物は車で行くし、ちょっとした用足しはもちろん自転車です。
ここ半年で電車に乗ったのは2回くらいかな。

そうは言ってもベートーベン生誕250周年の今年、Youtubeやリモートでしか演奏を楽しめないのは苦痛です。

で、ごひいきの楽団の演奏会へ(車で移動するという絶対条件付きで)行ってきました。


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演奏は松戸シティフィルハーモニー管弦楽団。
指揮は松沼俊彦氏。
今回が創立40周年となる第42回の定期演奏会です。
記録のために演奏曲を記しておきます。

1.ワーグナー:楽劇「ニュルベルグのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲

2.チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」作品20より
  Ⅰ 情景
  Ⅱ ワルツ
  Ⅲ 白鳥たちの踊り
  Ⅳ 情景
  Ⅴ ハンガリーの踊り
  Ⅵ 終曲

<休憩>

3.ドヴォルジャーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
  第1楽章 アダージョ・アレグロ モルト
  第2楽章 ラルゴ
  第3楽章 スケルツォ.モルト ヴィヴァーチェ
  第4楽章 アレグロ コン フォーコ
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【開演前までの状態】

会場は森のホール21。
以前は(そして気候の良いときは)カッミさんと一緒でも自転車で来ることもありましたが、今は無理。というか、寒い。おまけに終演は恐らく20時過ぎ。自分だけならまだしもカミさんと一緒に暗い夜道を自転車で帰る気にはなりません。
そんなわけで車で行ったのですが、久しぶりの演奏会。おまけに今までとは異なり夕方開演。全く駐車場の状況が読めないので早めについてしまいました。
人気のない会場では寒くて待つ気にもならないのでしばし車の中で待機。
ようやく来場者がチラホラ見え始めたので歩いて会場内へ向かいました。

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違和感その1:前方の座席、ほとんど空いてます。そりゃね、ソーシャルディスタンスを取らなきゃいけないのはわかってますよ。でも、開演15分前ともなればもっと埋まっているハズ。驚き桃の木山椒の木 です。

違和感その2:これは予測していましたが、座席にこんな表示が。

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ま、満員でぎゅうぎゅう詰めで見るよりはいいんですけどね。

違和感その3:

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入場時の全てのサービス(チケットもぎり、プログラムもらう・・・)はセルフサービス。もちろん出演者と来場者との触れ合いの場がないばかりか、差し入れも受け付けないとのこと。
当然手指の消毒・体温測定もしてますよ。

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会場の一部の非常口は全開でお出迎え。

【選曲について】

3曲とも超有名曲ですから個々の説明なんか不要だね。
でも、まてよ。
あえてこの選曲にこだわったのか??
単純に、平常時に比べて練習・全体での合同練習の時間は圧倒的に少なかったことは想像に難くない。加えていつでもハイレベルな演奏で観客を楽しませる楽団ですから、ある意味『得意技』で勝負をかけたのかと。

プログラムにもあったのだが、ワーグナーに関しては創立から40年間の歴史において既に5回演奏したことがあるらしい。
ドヴォルジャークについては、2015年5月のファミリーコンサートでも鑑賞していました(指揮は三原明人氏)。

もちろん楽団員構成や指揮者が違ったとしても、過去に演奏した経験者が多ければ完成させるまでの時間は短縮されるでしょう。

【各曲の感想など】

1.ワーグナー:楽劇「ニュルベルグのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲

前奏曲であるからしてこれから始まる長大なドラマに対する好奇心をかきたてるようなオープニングにふさわしい曲。
というか、フルオーケストラでのライブ演奏会を久しぶりに聞けたことによる喜びが演奏の質うんぬんよりも(いや、質が悪かったわけではないですよ)、もうあふれ出て、ファーストトーンの響きにより涙腺崩壊です(笑)。

この曲で観衆をざわめかせておいてすかさずこちらも有名曲の白鳥へ突入です。

2.チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」作品20より
  Ⅰ 情景
  Ⅱ ワルツ
  Ⅲ 白鳥たちの踊り
  Ⅳ 情景
  Ⅴ ハンガリーの踊り
  Ⅵ 終曲
いや~今回はとにかく楽器ひとつひとつ、フレーズの大半、指揮者の一挙手一投足を全集中して見ることが(聴くことが)できました。
そこで何度も聞いてきた有名曲に対して今更ながら気づいた点も含めて。

オープニングに使われたハープ。要所要所で演奏されて、フィナーレまでかなり登場箇所が多かったんですね。ハープは一見優雅な楽器のようですが演奏技術が難しく、血まみれになりながら練習するらしいですね。題名のない音楽会で見ましたよ。0
途中、ヴァイオリンとチェロの掛け合いのところが見事で、「あ~、こんなバトルしてたんだ」と今まで全集中していなかった自分を呪います(笑)。

有名曲だから良く聞くフレーズばかり登場していたので精神的な余裕があったからなのか、今まで聞いてきた曲とは全く別物のように(知っている曲なのに)聞こえて、新鮮です!

そしてなにより生演奏が聴けない/演奏できない 抑圧されたエネルギーが一気に噴き出て素晴らしい演奏会でした。もう、ところどころで「あ~、こんなユニゾン、なかなか練習できなくて大変だったろうな」とか、「指揮者の松沼さん、(白髪は増えたけど)演奏できる喜びがカラダから溢れちゃってるよ」とか考えながら鑑賞しているだけでウルウルきてしまいます。

3.ドヴォルジャーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
  第1楽章 アダージョ・アレグロ モルト
  第2楽章 ラルゴ
  第3楽章 スケルツォ.モルト ヴィヴァーチェ
  第4楽章 アレグロ コン フォーコ

休憩の後は本日のメインイベント、「新世界より」です。
これも前曲と一緒。
素晴らしい演奏に目に見えないエネルギーが付与されて音の壁になって押し寄せてきます。
もちろん、優しい曲調の部分では情感豊かに泣かせてくれるし、盛り上がる部分でもウルウルくるし・・・あ、結局泣くんだな♪

聞きなれた曲なのに、いや、それであるがゆえにこの日生演奏で聞けることに感謝してノックダウンされました。

鳴りやまない拍手におされて松沼氏が登壇、おきて破りのMCです。
内容はもちろんコロナによる苦労とそれを克服してきたメンバーのこと。
手が痛くなるほど拍手していたらアンコールのスラブ舞曲です。

すっかり満足して帰路につきますが、その際もソーシャルなんたらを確保しながらの移動です。
ホントに憎たらしいです。
でも、人類から文化活動を奪うことは出きないので、感染対策しながらまた来たい!!
ほらね。終演後の状況、いつもよりまばらでしょ。

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ちなみに次回演奏会は2021年6月13日㈰のファミリーコンサート。
指揮者は米津俊広氏。ピアノ独奏が秋山紗穂氏。ともにチャイコフスキーのピアノ協奏曲と交響曲第4番ほかを演奏する予定。



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丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。