『RIOT ARCHIVES VOLUME THREE:1987-1988』鑑賞。アノ名作のデモ音源、ファンには垂涎モノです。映像は88年アメリカテキサスでのライブ。

世界で一番好きなバンドのCD+DVDを購入した。

そう、先日購入・鑑賞した作品(?)のVOLUME3である。

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前回と同じようにコレクターズアイテムである。
こういう作品に手を出し始めると際限ないのは分かっているのですが、ま、コロナのせいにしちゃおう。

なお、THUNDERSTEELアルバムのオリジナルジャケットと比べると、その雰囲気を色濃く出している。
当時も今までのアルバムに比べてRIOTらしくないといわれたような気がするが、やはり異質。ただ、本作のジャケットには左後ろにひっそりとジョニーが隠れている(バンドマスコットの斧を持つアザラシね)。


前回のエントリーでVOLUME THREEは「THUNDERSTEELと日本のテレビ出演時の映像」が収められていると書いたが、どうやらガセネタだった。(というか、別のプロダクツの説明だった?)

【CDの内容について】

全般的にほとんど完成作と同じ。
ま、それでも曲ごとに簡単な解説を。
ちなみに、トラック2のFight Or Fall とトラック3のSign Of The Crimson Strom のドラムはマーク・エドワーズ。LIONのメンバーだった(いや、RIOTのサポート後LION加入?微妙な時期)彼が叩いているが、後年怪我をして大変だったんだよね。
そういえばマークは怪我の後LION解散、メンバーの誰か(ダグ・アルドリッジかな?)がそのあと加入したHURRICANEのライブを見に行った記憶があるな。HURRICANEはどちらかというと女性に人気の「ヘビメタ系アイドルバンド」だったから、居心地が悪かったことしか覚えていない。

1.Thundersteel(Rough Mix):この曲を一体何度聞いたことだろう。冒頭、ギターリフを弾きはじめる時のノイズが入るが、完成作と比べたらノイズ部分をカットしただけ?と思うほど、最終ミックスに近いのではないだろうか。ヴォーカルもコーラスもバッチリ。聞いたところ、ギターソロも本来のソレ。ブリッジ部分も後年アレンジを加えたように変化していない。

2.Fight Or Fall(Rough Mix):こちらもラフミックス。全体的に軽い音(特にドラムが)に仕上がっているような気がする。曲の雰囲気を考えて低音を強調したものが最終ミックスとして採用されたのかな?

3.Sign Of The Crimson Storm(Rough Mix):あれ?イントロのギターリフ。最初の「ジャ・ジャジャジャ~ン」のみ音圧が大きくて、そのあとのリフの音がすごく軽く聞こえるのは気のせい?ま、でもいいや。このリフ大好きだから。
ヘビーメタルの曲には聞いただけでそぐにそれと分かる名リフが沢山あるが、この曲こそベスト3に入るリフだと思っている。

4.Run For Your Life(Instrumental Rough Mix):なんと、ランフォーユアーライフのカラオケ!この曲の疾走感のあるアレンジと中間のブリッジが好きで、ライブではほぼ演奏されないが大好きな曲です。ヘッドバンキングに最適です。

5.Buried Alive Intro(Mark Reale Writing Demo):音だけ聞くと、ギター小僧の練習音源のよう(笑)。しかし、マークリアリの手によるものというだけで事情は違ってくる。恐らく彼がマルチトラックの機材を使ってセルフバッキングに早いパッセージのリフを乗せている。音自体はピッキングノイズを交えていてリアルだが、その中に「こうして何回も弾くことによってソロを組み立てていくんだろうな」という憶測ができる。

6.Johnny's Back(Rough Mix):やはり完成品とほぼ同じ。ただ、ほかの曲よりもギターの音質をかなり変えたようですね。焦らしながら盛り上がるギターソロは完成してるね。それにしても良い曲だな。

7.Warrior(Demo):一体何年前のマテリアル?そしてこの往年の名曲のデモバージョンは一体何回作成されたんだ??冒頭、何の曲が始まったのか?わからないがすぐに名フレーズが。
それにしても他のマテリアルに比べて極端に音質が悪い(特にドラム)のはどうしてだろう?ヴォーカルはTony Mooreだが、バンドの音は「ホントにRIOTなの?」と思わせるレベル。
もしかするとこれは当時のRIOTがライブツアーに出るために昔の曲をトライアルで録音しただけかも。なぜって、ブリッジ部分のアレンジは今でもライブで使っているバージョンだから。

8.A Place Called Tomorrow(Demo):恐らくお蔵入りになった曲。ただ、ギターリフはLittle Miss Deathの原型だと思われる。確かにギターリフは良いが、ヴォーカルラインが単調すぎる??

9.Exciter:言わずと知れたJudas PriestのStained Class収録曲のカバー。元来ハイトーンヴォイスではロブとトニーには共通点はある。あるのだが、ビブラートのかけ方は全く異なる。というか、トニー独特のビブラートは好むと好まざるとに関わらず彼の大きな武器なので、これだけでRIOT節になるのである。もちろんデモバージョンだから、レコーディング中にジャムっただけなのか、それとも当時の彼らはSmoke On The Water や Out In The Fields などをカバーしていたので、その流れでどこかで発表するつもりだったのか??
ん~~~~~、後者かな。

10.When Lights Go Down(Privilege Of Power Demo):これはオリジナル作品っぽいですね。お蔵入り曲のようだが、そんな悪くないと思う。サビのところで「Run !」(かな?)と叫んでいるコーラスが雑だけど、ちゃんとアレンジを仕上げれば曲の印象は嫌いじゃない。
あ~、でもPrivilege~アルバムの他の曲と比べると弱いのかも。

11.Liar(Privilege Of Power Demo):演奏前の掛け声が小さく収録されている。曲調はBuried Alive に似ていて、もと曲だと思われる。ただ、サビメロがアメリカンロックっぽい雰囲気で、ハードでソリッドなTHUNDERSTEEL~THE PRIVILEGE ~時代のRIOTにそぐわなかったから収録されたのではないか?と勝手に推測してみる。
こういうミドルテンポのハードロック、好きなんだよね。

12.Killer(Tony All Vocals) (Privilege Of Power Demo):先のエントリーの『RIOT ARCHIVES VOLUME FOUR~』にも同曲のデモがある。しかし、本作に収録されているバージョンはホーンセクションが収録されていないし、コーラスワークも未完成という感じ。
より、曲のプロダクションの雰囲気を感じられる作りになっている。

13.On Your Knees(Privilege Of Power Demo):Killer同様初期のデモと思われる。あ、でもトニーのヴォーカル、かなりラフだな。コーラスも。音質はラフだけど、アレンジは7割方完成しているバージョンかな。ブリッジの部分の「On Your Knees」のコーラスは青少年合唱団みたい(笑)

14.Metal Soldiers(Privilege Of Power Demo):こちらもクサイアレンジのコーラス炸裂(笑)。各パートをブラッシュアップしていって作品として作り上げる過程がわかる という意味では貴重なマテリアル。

15.Killer(Instrumental Version) (Privilege Of Power Demo):先のトラックナンバー12がヴォーカルの試し録音のようなものだとしたら、こちらは音のバランスがバラバラ。カラオケバージョンと言えば楽しめるかもしれないが、一体だれがトニーのハイトーンヴォイスを歌うのだ??
せめて、「You Know My Name~」のコーラスぐらいはいれたバージョンが良かったな。

16.Keyboard Instrumental(Mark Reale Writing Demo):え~、マークってば鍵盤も弾けたの???
コードを押さえてるだけで、いかにも「曲を作りかけてます」という雰囲気。
全体の1/3を聞いてもどの曲のマテリアルかわかんない。
ただ、主旋律・ギターリフ・ギターソロ・ベースライン、どれをとっても曲を構成するのにオリジナルで耳に残るようなメロディーを!とメンバーに伝えていたマークの脳内羅針盤を示すような音源。


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【DVDの内容について】


アメリカ、テキサス州のHALLETSVILLEというところでの1988年のライブ。
まだ、Donがベースを弾いているころのもの。
複数のカメラで撮影しているし、カメラの切り替わりに編集をしているようなので、ライブ映像としてちゃんと作られたモノのようだ。(つまりファン撮影によるブートレグ前提のマテリアルではない?)
メンバーは以下の通り。
ギター:Mark Reale
ベース:Don Van Stavern
ドラム:Bobby Jarzombek
ヴォーカル:Tony Moore
まだMike Flintzが加入する前なんですね。89年(翌年)の日本初公演の時は参加していたので、すでにこの時にオファーはしていたんでしょうね。


1.Fight Or Fall:トニーのヴォーカル、CDと同じ。演奏のレベルも高い。いかんせん音質・映像の質ともにあまり良くないのが残念だけど。

2.Fire Down Under:トニーがこの曲を歌うのは聞いたことがない。日本でのライブではTHUNDERSTEELとTHE PRIVILEGE OF ~アルバム発売後のものばかりだったから、このテの古い曲はごく限られたものしか披露されなかったな~。ラストの「Fire !」のシャウトはイイネ。

3.Sign Of The Crimson Storm:やっぱトニーのヴォーカル、すごい。

4.On Wings Of Eaglesマークのコーラスが野太くていいぜ。

5.Buried Alive(Tell Tale Heart):こういうミドルテンポの曲だと、ボビーがスティック回しまくり♪ ん?でも、ギター2本の音が聞こえる。この時には既にマイク・フリンツがサポートはじめていたのか??

6.Flight Of The Warrior:お、マーク、レスポールに持ち替えた♪ ギターソロが圧巻です!

7.Outlaw:定番曲は今も昔も変わりませんね♪

8.Bloodstreets:ん?イントロはキーボード??こりゃないな。やっぱりギターは1人なのか・・・
マークの高音コーラスはしょぼいけど、他にコーラスできるメンバーいないもんね。

9.Run For Your Life:おぉ~、ライブでは希少演奏ナンバーです。このストレートなバース、いいね~。お、さすがにドンもコーラス演ってる♪
合言葉は「そんなことないよ」。

10.Drum Solo:ボビーのドラムソロ。スネアの音が乾いていて独特。今では音質変わってきているイメージがあるが、ドラムソロでは定番の「ゆっくりたたき始めて段々早くなるよ~」奏法炸裂。また、スネアとバスドラでかわるがわるフレーズを輪唱していく(輪奏?)パターンは健在。たしか90年の来日公演のソロでも披露していましたね。

11.Johnny's Back:THUNDERSTEELアルバムリリース後、今日までライブで演奏されるド定番曲。早い3連のリフだけでも気持ちいいのに、アルバムの他の曲とは一線を画すボーカルメロディーが心地よい。もちろんライブでのギターソロも良いのだが、この曲のソロはオリジナルのまま聞きたいと思わせるほど完成度が高い。このライブではミスピッキングが目立つけどね。

12.Swords And Tequila:RIOTのオールデイズ。ライブでのド定番という意味では前曲と同じだけど、今や(2020年)ドンのテーマ曲だな(笑)。この曲はメンバーもオーディエンスも大合唱!

13.Guitar Solo:マークお得意の抒情的ソロをはさんで・・・

14:Thundersteel:クライマックス!いつ聞いてもこの曲のソロ→リフ→ソロの流れと旋律は美しい。


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aquavit103

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丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。