都民交響楽団 2019年特別演奏会を観てきました。年始なのに第九です♪

あけましておめでとうございます。

さて、ベートーベンの第九と言えば年末に奏されることが多いのですが(日本でね)、年始の1月5日㈰に上野で鑑賞する機会がありましたので行ってきました。
Ctmk2019a.jpg

演奏は都民交響楽団
合唱はソニー・フィルハーモニック合唱団。
指揮は末廣誠氏。
ソプラノ 横山和美
アルト 菅有実子
テノール 村上敏明
バリトン 須藤慎吾

***
あれ?
2020年の1月5日に演奏会なのに「2019年特別演奏会」って?
ま、たしかに練習等は昨年から重ねていたでしょうけど、演奏者は正月休みどころではなかったでしょうね~。
実は今回の公演、開演日直前まで全くのノーマークでした。
昨年末、第九の格安公演をいろいろ漁っていたのですが、仕事の都合でなかなか合うものがなく。
せっかくのベートーベンイヤーを迎える前に聞いておきたいなと思っていたのですが、思わぬカタチで実現することになりました。
***
この日のプログラムは以下の通りです。

1.ワーグナー作曲 歌劇『タンホイザー』より『大行進曲』
   休憩
2.ベートーベン作曲 交響曲第九番 ニ短調「合唱付」作品125
***

まず。
この日第九の演奏であること以上に楽しみだったのが、東京文化会館での公演であるということ。P_20200105_123752_p.jpg
なんせ、103よりも前に誕生し、数々の名演が行われた会場。
加えてホールのデザインが秀逸ということ。P_20200105_123600_p.jpg
大ホールのエントランススペース。
この台形っぽいところ、まるでバベルの塔ですね(笑)。
P_20200105_133014_p.jpg
で、当日に席を求めたので最前列近くのかぶりつき席か、4階以上の席しか空いていませんでした。
前回のコトがあるので、かぶりつき席はヤメて4階席の最前列をチョイス。
ま、遠いわりにはこじんまりしたホールなので見やすかったのですが、老眼+近視が進んだ眼球には過酷なポジショニングでした。双眼鏡でかろうじて演奏者の表情がわかる程度。
P_20200105_133018_p.jpg
指定席(安い席ね♪)から横を見たところ。
結構傾斜が急なのでコンパクトかつステージからの近さを感じます。
ところどころ椅子の色が変えられていますね。これはデザイン性の問題もありますが、空席が目立たないという効果もあるそうです。
しかし、まぁ、この日はほぼ満席でしたけどね。
P_20200105_133025_p.jpg
さらに壁面をアップで。
この木の葉のようなレリーフ。
おそらく音響効果(無駄な音の反射を防ぐとか・・・)にも資するものと思われますが、なんたって可愛らしいカタチが目を引きます。
P_20200105_133030_p.jpg

木の葉レリーフの中に空く2つの穴が何かがのぞいているようにも見えますが・・・

さて、曲ごとに感想を。

【タンホイザー】
行進曲の半定番ですね。
というか、行進曲の場合知らない曲でもなんだか聞いたことがあるようにも思えてくるので不思議です。ま、今回も予習してきたので103的にはバッチリ楽しめましたし、カミさんも「なんか聞いたことあるカモ♪」と、面白かったようです。

ところで、各種演奏会でプログラムの曲解説がひとつの楽しみなのですが、今回はものすごい質量でした。
IMG_20200109_0009.jpg
指揮者の末廣誠氏による曲目”快”解説なのですが、ベートーベンからワーグナーに繋がる糸と題して両者の関連や各曲の成り立ちなど微に入り細に入り解説してくださいます。それも今までの楽団だと各パートの有志(推察)によるものがほとんどですが、指揮者の手によるモノとは珍しい!
確かに指揮者がスコアを読み解くときには作曲者やその当時の時代背景、作曲者の意図や生い立ちなども深読みするでしょうから当然と言えば当然なんですが・・・
それにしても深すぎる!

【第九】
おかげさまで格安コンサートを聴くようになってからというもの、第九を聞くのは二桁に近いと思います。おかげで各楽章楽しむことが出来るのですがやっぱり圧巻は合唱+ソロ歌唱。
惜しむらくは聴いた席がステージから最も遠い場所だったのでソロの迫力は半減。
しかし、合唱の迫力はさにあらず。
なぜでしょう?
単に「数」の問題だけではないような気がします。
各人の強烈な詩に対する思い(×人数分)と、詩の放つ強烈なメッセージが脳にビシビシ伝わって感動の嵐です。

第九の場合ほぼ定番ですが、シラーによる詩とベートーベンによる補詩がプログラムに載っています。IMG_20200109_0013.jpg

合唱を担当したのはソニー・フィルハーモニック合唱団。
決して若手合唱団ではありませんが、それだけに男声合唱部分の重厚さを楽しむことが出来ました。
「歓喜の歌」とはいっても、そこに至る道程では茨の道を歩むことさえあることを高らかに歌っている。ベートーベン自身の交響曲がそうであるように、苦しみや苦悩などを乗り越えて高みに至る喜びを表現するのが得意な彼の最後の交響曲ですからね。

***

そんなわけで舞台上満員電車のような状態で終演を迎え、アンコールにも応えられないほど(?)充実した演奏でした。
開演前に見事な話芸で巻き込まれた大道芸とともに楽しんだ休日でした♪
スポンサーサイト



コメント

コメント(2)
103さん。大分遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

東京文化会館の大ホール、初めて見ました。造りもすごいですが響きも良さそうですね。
第九のコンサート二桁はスゴイ!

bunaibu

2020/01/23 20:49 URL 編集 返信
bunaibuさん、あけましておめでとうございます。

第九は回数だけはスゴイです。
吹奏楽バージョンや体育館での鑑賞など、いろんなパターンがありました。かといって、指揮者の特徴や演奏の細かい分析出来るほど耳が肥えていないのが残念ですが・・・

103

2020/01/24 23:24 URL 編集 返信
コメント投稿
非公開コメント

プロフィール

aquavit103

Author:aquavit103
FC2ブログへようこそ!
丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。