映画を観る前に気になっていたこと。
のんは若いながらも多くの作品に出演しているし、なぜか存在感がある。
物凄く演技がうまいのか?正直分からない。
女優として美しさやカリスマ性が強いのか?多少のカリスマ性はあるかも知れないが。
しかし、なぜか
のんという役者のことが嫌いではない。
某国営放送で主演を演じた後、メインストリームでは(つまり大人気のテレビドラマなど)で見ることはない。しかし、多くの映画に出演しているところや彼女の演じることに対する積極性や新しいことに興味を持つ姿勢が好きだ(ラジオ出演時のインタビューで知る)。
ま、自分は天邪鬼な性格なので、流行りの役者では物足りないと感じることが多い(いや、いい役者さんもいるよ)。
むしろ、テレビで売れてなくても良い演技をしていればいいじゃないかと。
やはり特異な能力を持つ人は世間から疎外されやすいということを感じる。
しかし、様々な映画ではそのような特異な人々にスポットライトを当て、作品へ昇華する。
なのに、実生活ではどうだろう。
★〇〇人だから。
★〇〇出身だから。
★男(女)だから。
★頭が悪い(良い)から。
★自分とは違う趣味だから。
★目が見えないから。
★病気だから。
★腕がないから。
様々な人を目の当たりにしたときに100%差別せずに対峙できるだろうか。
自分には無理だ。
でも、色眼鏡で見たくない。
常にそう思っている。
それが理由だからなのか、この作品はとても気に入った。
魚が好きなだけ。
ゲスト出演(?)でほんものの
さかなくんが出てくるが、恐らく映画では描かれなかったような苦労をたくさんしてきたのだろう。
ただ、やはり彼のひたむきさを突き詰めていった結果、オリジナルの「
さかなくん」というキャラが誕生したのだ。
自分自身に対して自信がない人や将来自分がどのように生きていきたいのか迷っている人にぜひ見てほしい。
*共演者の好演
のんの存在感もさることながら、本作では共演者が良い味を出している。
★不良メンバーの面々:彼らもまた社会に対して反発するという行動をとっただけでひたむきなだけなのでは。
★幼馴染:長じてやはり不良メンバーとなるが、作品上では彼がミー坊をメディアに紹介する役を担う。
★ミー坊の母親:とかく同調圧力や世間体などに抗うことが出来ない日本人には珍しく、息子の特異な才能を否定せずやさしく見守る存在。
他にも魅力的なキャラが存在するが、詳しくは上記リンクの公式HPへ。
それにしても、映画の冒頭ミー坊が海で捕獲したタコを飼おうと、喜び勇んで両親に報告したところ、父親が「タコはこうして殺して食うんだ」と、シメるところが笑えた。
「食う」とはほとんどの場合殺生が伴い、切ないものなのだ。
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