佐倉フィルハーモニー管弦楽団の第70回定期演奏会を観てきました。合唱付きの威風堂々初体験でした♪

寒い雨が降りそうな曇天のなか、佐倉まで行き佐倉フィルハーモニー管弦楽団の第70回定期演奏会を観てきました。

会場は佐倉市民音楽ホール。
指揮者は三原明人氏。
演奏は佐倉フィルハーモニー管弦楽団。
合唱は佐倉市合唱連盟。

曲目は以下の通りです。
1.シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26(合唱付き)
2.エルガー:行進曲「威風堂々」作品39第1番(合唱付き)
3.マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
コンサート用のチラシです
会場は10年以上昔、娘の合唱大会で訪問したことがある佐倉市民音楽ホール。記憶の中では「あまり大きくないホール」というイメージでしたが、その通りで小さかったですね。
それでも舞台上にはフルオーケストラ(比較的小人数)と合唱隊が所狭しと並んでいました。

実は会場入りしたのが開演10分前と、ぎりぎりで座席はほとんど埋まっていました。
そのおかげで前から4列目という、舞台床が見えるか見えないかくらいの低視線位置で観劇することになりました。
ま、いつもかぶりつきで見ることが多いので気にしないんですけど、今日のように小さめのホールだと同じ前の方の席でも、近すぎてオーケストラの全体像が分からないのは困りましたが・・・
会場。なかなか席が見つからずどんどん前のほうへ行かざるを得ません
曲ごとに感想を。

【シベリウス:交響詩「フィンランディア」作品26(合唱付き)】
心地よいメロディーとラッパの響きが記憶に残る作品。もちろん北欧の作曲家が作った曲というだけで好感が持てます。グリーグしかり、イングヴェイ・マルムスティーンしかり。あ、イングヴェイはヘビメタですけどね(笑)。

この作品に合唱付きバージョンがあるのは今日初めて知りました。
オリジナルの歌詞(フィンランド語なのか???)で歌っていたのでしょうか。
歌詞は聞き取れませんでしたが、まあまあの歌声でした。
ただ、座席がオーケストラに近すぎたせいか、いまひとつ合唱の迫力が耳に届きませんでしたが。

フィンランディア自体はアマチュアオーケストラには人気曲なのでしょうね。
10年ほど前から聞き始めた無料(または格安)クラシックコンサートでは良く聞く曲ですね。
チケットはシンプルなものでした
【エルガー:行進曲「威風堂々」作品39第1番(合唱付き)】
出ました。
こちらもアマオケ常連曲。
そして合唱付き。
これは歌詞があるのは知っていますよ。
え?どうしてかって??
だって中学校の頃ハマった(そして今でも好きな)バンドRAINBOWの海賊版(良い子は買っちゃダメだよ。収益がバンドに還元されないから)でよく聞きました。
あれはたしかドニントンのモンスターズオブロックのトリを務めたRAINBOWの登場前のBGMとして流れていた曲です。
これはイギリスの第2の国歌と言われるくらいなので、オーディエンスが大合唱していて「あ~、こういうコンサート行ってみたいな」と、子供心に思ったものでした。

しかし、今回聞いた威風堂々では、どうも歌詞が英語っぽくない。
(座席の位置が悪いのでね)
後で調べてみたら、平原綾香さんが訳詞を書いて歌っていた曲があるそうで。
もしかしたらそれを歌っていたのかも知れませんね。
個人的にはプログラムに英詩を書いておいてくれたら観客全体で大合唱できたのにな、と思いました。ドニントンのようにね。

さて、オーケストラの演奏です。
スタートと同時に目ん玉飛び出るほど驚きました。
通常CDで聴く(うちにあるのはたしかゲオルクショルティ指揮の作品だったハズ)演奏の5割増しのスピード!
ま、たしかにポップスのコンサートではコンサートになると原曲よりも早めに演奏することは良くありますが、一応指揮者がテンポコントロールも含めてすべて統括してるハズ。

いや~、見ててもヴァイオリン奏者が忙しそうに弓を引く姿が印象に残りました。
プログラムではこの後に大作マーラーの5番が控えているので、そのせいでこんなに早くしたんでしょうか?
それとも、今日の目玉の一つ「合唱付き」の部分を際立たせるために演奏部分をスラッシュメタル並みのスピードで演奏して合唱部分を少しゆったり聞かせたかったのでしょうか?
いや、演奏部分が5割増しのスピードだったので、合唱部分でも十分早かったですよ(笑)。

でも、ま、大好きな曲なので楽しく聞くことが出来ました(「速さ」も表現の一つ!)。

【マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調】
演奏の感想の前にマーラーについて。
彼の曲は45歳ころまで全く聞いたことがなく、かつ、苦手意識を持っていました。
勝手に「難解な」交響曲だと思っていました。ホント、間違った固定観念だったんですけどね。
その後少しずつ聞くようになって、苦手意識はなくなりました。
そして今日聞いた5番。

キャッチーなフレーズが湯水のごとく使われていて、かつそれらが絡み合わさって組み立てられる曲を楽しみました。
いや、バッハのポリフォニックな(そして緻密な)重奏とは違い、もっと自由に複数のメロディーが入り乱れる感じ。

おまけに交響曲のくせに5楽章から構成されていて1~2楽章が第1部、3楽章が第2部、4~5楽章が第3部という変形スタイル。
自由だね。
で、演奏の方も良かったですよ。

1曲目の冒頭はちょっとインパクトが弱くて「あれ?大丈夫かな?」と思ったのですが、マーラーでは演奏も安定していました。
特に気になったのは、①ホルン(たぶん)の超ロングサスティーン。他の楽器の音が重なってもなかなか消えずに小さくてもしっかり奏されていました。②ハープの効果的な起用。ユニゾンでの存在感の強さだけでなく独自のフレーズもしっかり自己主張していてよかったです。③トランペット(たぶん)のミュートを使った特徴的な音色による演奏。たしか弦にからむ部分での演奏だと思いましたが独特な雰囲気が出ていました。④たぶん4楽章の終わりだと思いますが、とてもゆっくりバイオリンの音が消えゆくように奏される部分が気に入りました。たぶん楽譜上では「何小節と何拍分伸ばす」と書かれているだけなんでしょうが、曲全体の雰囲気を物悲しくさせるように効果的な演奏で、指揮者の解釈とそれを現実化できる演奏者の力量による成果だなと思いました。

佐倉はちょいと遠い(電車で移動しようとするとなおさら)のですが、なかなか良い演奏でしたので今後もチェックしても良いかな。
お、来年の定演ではやはりベートーベンですか。
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aquavit103

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丙午生まれの♂。
40歳から始めた自転車に乗り、20歳で出会ったRIOTというバンドを愛し、14歳から読んでいるスティーブン・キングの本を読むことを至上の喜びとしています。